干し芋とダイエット|痩せるってほんと?
インターネット上でについて調べると、「ダイエット向きの食品」という言説をしばしば目にします。炭水化物であるサツマイモを加工した干し芋がダイエットに効果的とは、一聴しただけではにわかに信じられません。
果たしてこれは本当なのでしょうか?
おいもスイーツ専門店の視点から、ダイエットに効果的な食べ方も解説いたします。
干し芋にダイエット効果はない
干し芋に「食べれば痩せる」効果は存在しません。「痩せるためには干し芋を食べればよい」と書いてある記事があったら、それはすべて嘘だと考えるのが妥当です。
そもそもサツマイモには豊富な栄養素が含まれています。食べ物が溢れる現代日本で主食になることは減りましたが戦時中にはサツマイモが一時的な主食になっていたことからもその有用性がうかがえます。食べたときのお腹にたまるあの感覚は、あなたも一度は経験があるのではないでしょうか。
そんなサツマイモですから、食べれば食べるほど脂肪が落ちる、なんてことはありえません。
以下は蛇足になりますが、「痩せるために食べる」という考え方はどんな食品にも(おそらく)当てはまりません。サツマイモ以外の食品であっても「食べれば痩せます」と謳っている商品にはお気を付けくださいませ。
なぜ間違いが広がったの?
さつまいもは痩せる、という間違いが広がった背景には、おそらくGI値と呼ばれる指標が関係しています。
GI値とはGlycemic Indexの略称で、食後二時間以内の糖質の吸収度合いを数値化したものとされています。
GI値が低い食品ほどゆっくりと消化されていく、つまり「腹持ちがいい食品」ということになるのです。
さて、気になる干し芋のGI値ですが、低GI食品の基準である55をマークしています。これは玄米や蕎麦と同じくらいの数値です。
この数値を過信してしまったことにより、腹持ちがいい→少量なら太りにくい→痩せるという勘違いを生んでしまったのではないでしょうか。
ダイエット中の上手な食べ方
食べるだけでは痩せませんが、上手に活用すれば食物繊維を確保しながら間食を減らすのに役立ちます。ここからは、ダイエット中の上手な干し芋の食べ方を見てみましょう。
おすすめは昼食の2~3時間後、間食を干し芋に置き換えることです。おやつの代表と言えばポテトチップスですが、こちらは100gあたりのカロリーが約530kcalになっています。対して、干し芋100gは270~300kcalに収まるため、同じ量を食べるなら干し芋に軍配が上がります。今までジャンクフードをおやつにしていた人が、同じ量の干し芋に変えるだけでも、摂取カロリーを半分近く減らせる計算になるのです。
ダイエットを始めたけど間食の習慣がついてしまっていて、いきなりおやつなしになってしまうのは……。そんな人におすすめの食べ方となっています。
副産物的な効果ですが、干し芋100gを食べきるのって、人によってはけっこう大変です。その場合一袋を二回に分けて間食にするのもおすすめ。腹持ちの良さを生かして上手に置き換えると、ダイエットにも効果的に使うことができますね。





















